
分譲マンションでは、長期にわたって建物を維持保全していくために「長期修繕計画」を策定しています。向こう20~30年程度の期間を見通して、外壁の塗装、補修や給排水間の取替え工事といった修繕をどのようなタイミング・周期で行うべきか想定しているのです。
大規模な修繕工事を行うには、多額の費用がかかります。その費用を修繕時に徴収するとなると住民への負担が重くなってしまうでしょう。それを避けるためにマンションの管理組合が長期修繕計画に基づいて修繕費の概算を提出し、費用の合計を月数で割った金額を「修繕積立金」として住民から毎月集めるわけです。
ちなみに旧住宅金融公庫が定めた優良なマンションの基準となる「公庫マンション維持管理基準」によると、築17年以上経過した物件の修繕積立金は「月10,000円以上」となっています。
戸建て住宅においても、30年程度の期間を見通した、
「長期修繕計画」を立ててみてはいかがでしょうか?
聞き慣れない言葉かと思いますが、蟻害(ぎがい)は、シロアリによる家屋の被害のこと。また腐朽(ふきゅう)とは、木材の腐れのことです。蟻害腐朽検査とは、シロアリによる被害や腐れの現況を詳細に検査することを言います。この検査制度は、国の要請によって策定されたものです。
そして、平成12年に「住宅の品質確保の促進に関する法律」、いわゆる品確法が施行されました。そんな中で新築住宅を対象に「性能表示制度」がスタート。さらに平成14年には、既存住宅(中古住宅)についても適用されるようになりました。売る側と買う側、双方で住宅の詳細な情報を共有することにより、お互いに納得した上での住宅売買を可能にすることを目的としています。
特に中古住宅の情報(性能)を明らかにするためには、現況の検査が不可欠。この現況検査は住宅性能評価機関が実施します。実際に検査をするのは建築士の資格を持った方です。壁のひび割れや床の傾き、漏水の跡などさまざまな部位を詳細にチェックしていきます。
ただし、その建築士にも苦手な分野があります。それが生物による劣化、つまり「シロアリ」と「腐れ」による被害です。そのため、「シロアリ」と「腐れ」については「特定現況検査」としてオプション扱いになりました。そして、この特定現況検査を行うために「社団法人 日本しろあり対策協会」が創設したのが蟻害腐朽検査制度です。







